テーマは
「万博と未来ビジネスを考える」
近畿経産局出前ゼミに学生約30名が参加
2018年5月にオープンしたUMEDAI 大阪・梅田会議室。ここでは「街へと拡がる学びの空間」というUMEDAIのコンセプトを現実のものにするべく多彩なセミナーや勉強会が行われている。7/21に行われた経済産業省近畿経済産業局の出前ゼミ「万博と未来ビジネスを考える」では30名の大学生が参加。6つの少人数チームに別れて活発なディスカッションを交わした結果、未来ビジネスのヒントとなる独創性あふれるアイデアが産み出された。
万博を新しいビジネス、つまり問題解決の手法が生まれるチャンスに
2025年の万博開催に向けて立候補している都市は大阪とロシアのエカテリンブルク、アゼルバイジャンのバクー。
開催地は2018年11月のBIE総会で決まる。
この誘致が成功すればインフラ整備といった経済的に大きな波及効果が期待できるだけでなく、世界に開かれた関西を大きくアピールできるチャンスになりえる。
もちろん、そこには新たなビジネスチャンスがあるはずだ(写真はにこやかにオリエンテーションを行う近畿経済産業局の石原氏)。
未来ビジネスを生み出すためには実現可能性という枠を超えた発想が重要
未来ビジネスを考えるために「究極の自動化」、「田舎の再生」、そして「命輝く未来の欲望」という3つのテーマが提示された。
各チームのリーダーがテーマを選び、そのテーマに基づき、まずは個人でアイデアをカードに書き入れていく。
それぞれ思いつくままに閃いた発想を持ち寄ってグループディスカッションに活用するスタイルだ。
発想のコツは「実現可能性という枠を外して考えること」という近畿経済産業局の石原氏のアドバイスが効いたのか、皆がみな多彩なアイデアを俎上にのせてきた。
各チーム内でのディスカッションは活況を呈し制限時間を超過
ディスカッションを活性化するため各テーブルでは「現実的か非現実的か」「ユニークか否か」という評価軸でアイデアカードが整理されていく、こういった作業のなかでお互いの発想の関連性が可視化できる。
つまり、複数のアイデアを組み合わせて有意義に議論を発展させやすくなるというメリットがある。
しかし、学生にとって未来ビジネスの立案という作業は初めての経験。
白熱する議論に各チームのアイデアが出揃ったときには制限時間を大幅に超過していた。
荒削りながらもユニークなアイデアを生み出すなかに本物の学びが息づく
6つのアイデアのなかでグランプリに選ばれたのはE班の「伝説やジンクスを活用してストーリー展開する田舎の再生案」。
ジムでの運動エネルギーを発電に利用したり、災害に全自動で対応するシェルターハウスといったビジネスまで奇想天外という形容詞がふさわしいアイデアが発表された。
学生たちのディスカッション前に石原氏がアドバイスしたように「実現可能性という枠を外して考え」たものばかりだった。
出前ゼミ終了後に「常識を外して考えてみるとビジネスも面白いものですね」とひとりの学生がぽつりと語った言葉が印象的だった。