UMEDAIプロジェクト 推進幹事会の開催
平成29年5月22日、大阪コロナホテルにおいて、第1回 一般社団法人未来教育推進機構が当面重点的に取り組むUMEDAIプロジェクト推進のための第1回幹事会が開催されました。
関西地域の産官学の有識者7名の参加のもと、UMEDAIプロジェクトの目指すところ、今後の活動等について活発な意見交換が行われました。
<主な内容>
1. UMEDAIプロジェクトの目指す方向について
- 全部の対象・テーマを網羅するのは難しい。実現可能なものを精査する必要がある。
就労×若者・海外・女性は旬な組合せ。中でも海外と若者はマストと考える。 - 教育は本プロジェクトのメインテーマで全対象が絡むがどうするのか?
ATR(国際電気通信基礎技術研究所)は「教科書を使用した授業は無駄」と言っている。 - ある大学では、90分1コマで5人の講師を揃え、学生の主体的な学びをさせレポートの提出を課している。
- 本プロジェクトにおいても優秀な講師陣をそろえるのが重要なテーマとなる。
何と何を掛け合わせるかを決め、10個ほどプログラムを作ってはどうか?
場所にはこだわらないのでバーチャルでも良い。 - 教科書を使うケースはほとんどなくなってきた。時代に合わない。
新しい今の若者にあった手法が求められているが、はっきり定まっていない - 「未来教育」を謳う以上はそこを打破する必要がある。
- 教科書を使わない理由は2つある
①PBL 課外意識を持つ ②先生方の知的財産の問題 - 社会人大学院ではワークショップ形式を取り入れ、事前学習→討論→知識の定着を図っている。
- 論理と感性のバランスが大切
- 最近はサイバーフィジカルシステムが流行っている。
※サイバーフィジカルシステム(CPS)…現実世界の制御対象のさまざまな状態を「数値化」し、定量的に分析することで、「経験と勘」でしかわからなかった知見を引き出す仕組み。 - 万博開催においても、どの国に行っても同じ空間でバーチャル教育を受けられるというビジネスが創出された。
- 世の中が変わるときには危機感が基になっている。大阪の学生・就職人口は増えているが、それ以上の年代は減っている→東京への流出あと数年で大阪の大学に来る学生がいなくなるのではないか。
- プロジェクトデザイン化
ケンブリッジ現象(世界で面白いことが起こったのはケンブリッジから生まれている)
都市のブランド化、PJTのネーミング・キャッチコピーは人の印象を左右する為、重要である。 - ボーダレス、シームレス
企業と大学、教える人と学ぶ等、立場を取り払うと面白い。 - パンドラの箱
関西で開けた人は多いが、実は関西出身じゃない人が開けている。
可能性はまだ眠っていて、次は海外人材かもしれない - 都市空間における人々の関係は「UMEDAI」だとわかるが「未来教育」となるとイメージが湧かない。大阪の大学をどう活性化するか等、指標があると良い。
- 教育現場ではアクティブラーニングが叫ばれているが、そもそも基礎知識のインプットはされているのか疑問が残る
- いくらバーチャルな時代になっても感性が大切
先天性(気質的な部分)と後天性(後から経験によって身につく部分)をどう養うか。それをファシリテートする場というのなら良いと思う。 - サテライトオフィス研究会では、「最後はペーパー1枚」という結論に至った。人と人が直接交わることに尽きる。
- 経済同友会でも大阪の活性化が議題となっている。
大阪で若者が就職できる場が少ない→東京への流出 - 海外に出ると、自分の教養の低さに気付く。やはり基礎的な知識を早期に与えるのは必要
- 芸術が減り、英語や数学ばかりが重視されているが、芸術は社会人になってからでも習得できるので、この場で実現していった方が良い。
- グローバル化に伴い語学力は必要だが伝える中身を養う必要がある
- 教育現場を見てきたが現場の教員が物事を知らないケースが多い。
芸術だけでなく、産業も知らないのが実態 - 少し前に文系大学の廃止が話題になったが一般教養は必要だと感じる。
特に芸術と政治は海外の方とお話する際に必要性を実感した。 - ひとつだけ光らせるとしたらどれがどの分野の掛け合わせが宜しいと考えるか?
国際と若者? - 海外は切り離せない
- 最先端の情報を得られる場がほしい。アントレプレナー・起業家等、海外人材を含めた優秀な人材を引っ張ってくる
2. UMEDAIプロジェクトの今後の展開について
- どういう手段でどういう人たちを巻き込んでいくか意見を伺いたい
- 「梅田という街に出る」というテーマを定めて優秀な人材・その道の第1人者をゲストとして入れる。それでラインナップが決まる。その為にも資金は必要。
- アメリカのバテル社は研究受託し研究者2-3万人を保有しており、運営の手法として参考になる
- 兵庫県が受託研究をやっている。カレッジとの連携し、市民に寄り添うというやり方もある。スタッフの能力の見定めが重要
- 実務的なスキル集団を社会へ送り出すのか。オピニオンリーダー的なアカデミック集団にするのか、どちらかを決める必要がある
- 人材を作るのが重要 即戦力→基礎能力→組織として構成能力を養う
- 経済同友会は自由意志での参加なので自由に意見を言える
- 関西の大学にどういった教育が必要かはパンフに書いてある。
UMEDAIでは1大学ではできないことをやる必要がある - 男女財団等、NPOでも今後の女性活躍に取り組んでいるので連携をどうとるか。
海外・ボランティア系とつながる等、立ち位置によるが洗い出してお付き合いするのも手法の一つである - 大学や企業ができることをやっていても仕方ない。対象はなんでもよい。
(例)女性と様々な企業人がUMEDAIで気づいていく場にする。
知のコーディネーターを提供するのでそこで議論していく。 - 文科省が産業界で活躍できる人材の輩出を目的とする補助時事業を実施した。文科省と経産省のコラボ事業ともいえる。
- 知の拠点から知識と地域活性化を併せ持った知(地)の拠点への変化に対応することも重要