News!!UMEDAI
レポート

茶屋町UMEDAI会議室で
日本IBM副会長 下野 雅承氏の
特別セミナーを開催

2018年11月29日に茶屋町のUMEDAI会議室にて開催されたのは日本IBM株式会社 取締役副会長 下野雅承氏による特別セミナーです。
テーマになったのは考え方の違う様々な人たちが各々の経験や能力、考え方が活かされ認められる経営のあり方、つまり「ダイバーシティ&インクルージョン」です。

変化の激しいIT業界に入ったからこそ培えたもの

学生からビジネスマン、そして経営者まで幅広い年齢層が集まった、今回の特別セミナー。下野氏は、自分が出席者の反応を確かめるように、自分自身のビジネスキャリアの話から講演を始めました。その中で下野氏は日本IBM株式会社に入社したのは、偶然の選択ではあったけれども、それが自分自身にとってキャリアを築く、多くの契機をもたらしたと語ります。それはIBMという企業が市場環境の変化に、自らを変えることで適応してきた企業と言い、下野氏もその中で自分を変革するきっかけをつかんでいったそうです。

ダイバーシティは人事施策ではなく経営戦略

下野氏が入社した頃の日本IBMは国際企業といえども現場社員の意識は日本企業となんら変わらないものでした。しかし、20年ほど前から世界経済の激しい変化に適応するため、外資らしい国を超えて横断的に繋がり合う経営スタイルに変化していったのです。その中で早い時期から着手されたのが当時、国際企業の中でも先進的なダイバーシティに向けた取り組み。下野氏はセクシャルマイノリティ(LGBT)や障がい者とともに働く開かれた環境づくりに経営陣の一人として深く関わってきました。多様性が低い=同質性の高い組織は変革を起こしにくいと下野氏は語ります。多様性をインクルージョン(融和・統合)していくことでこそ、変化の激しい現代を生き残れます。

「モノ」から「コト」へ

現代の購買行動は商品の所有から利用モデルへと、その力点を移しています。商品やサービスを利用する顧客が企業と共に改善点を見つけながらサービスや製品を進化させていくのが利用モデルの特徴です。アップデートを繰り返し、ブラッシュアップされるアプリはその好例と言えるでしょう。「Uber」や「Airbnb」もその一例です。世界は猛烈な速度で「モノ」から「コト」に移りつつあります。

飛躍的な進化を遂げたAIが人をサポートしてくれる

ビジネスの未来という観点から、下野氏のレクチャーはAIを中心とした最新テクノロジーへと展開していきます。印象的だったのは、画像処理AIの登場によって飛躍的な進化を遂げるだろうという分析。初めて眼を獲得したカンブリア紀の三葉虫が爆発的な繁栄を謳歌したように。その具体例として挙げられたのが、画像認識の活用によるマッチングビジネスやIBMのAIワトソンの医療への応用。なかでも、医師のアシスタントとしてAIを活用する取り組みは画像診断や論文検索などで大きな成果をあげつつあるようです。
大量の論文を検証し、最適解を見つけ出すサポートに役立つレベルにAIは進化してきました。しかし、まだまだAIは人間に敵わないと下野氏は語ります。AIは自らの失敗から学ぶ事がまだできない、気づきがない訳です。人が気づきを得て自分を変革していく限り、AIと人の未来は明るいと講演を締めくくられました。
下野氏の特別セミナーの直前に、これから社会へ出ていく大学生に向けてのエールを込めたインタビューが行われました。この様子はUMEDAITV.で公開されています。
詳しくは以下のURLをチェック!
https://www.youtube.com/watch?v=cCrVuwSJLvI

ホーム

↑ Page top